「どうせならデファクトスタンダードを選びたい」

インターネットの世界ではデファクトスタンダード(事実上の標準)を選ぶことはとても重要です。たとえばある時期Flashは技術として10年程度はデファクトスタンダードだったと思います。しかし今はHTML5に移行しているので、以前ほどFlashの作成でビジネスを得ている人はいないでしょう。このようにデファクトスタンダードを追いかけることが、インターネットの世界で制作の需要に答えていくにはどうしても必要になります。

CMS(コンテンツ管理システム)が出始めの頃から、各企業でインストールなどをサポートしていたため、様々なCMSを使ってきましたが、今デファクトスタンダードとしてずっと残っているCMSはかなり少なくなっています。そんな中でWordPressは数少ない残ったCMSだと言えるでしょう(元々はブログツール。)実際現状のサイトの31.9%(Oct.5th,2018)はWordPressを使用しているそうですし、利便性から考えて今後も増えていくことでしょう。豊富なプラグインなどエコシステムが築かれていることも大きな利点です。

そのWordPressの中で一番作成するのに難しいのは何でしょう。それはテーマだと思います。標準的には同梱のテーマをPHPでカスタマイズする必要があるので、ある程度はプログラミングのスキルが必要になるからです。もちろん現在はたくさんのデザイン済みのテーマが販売されていて、それらを選べば好みの綺麗なサイトを手軽に作成することはできます。ですが多くの場合それらのテーマはあまりカスタマイズの幅がありません。ですから細かな要望に答えれれるだけの柔軟性を備えたテーマが欲しくなります。もちろん探せばそういう多機能で多目的なテーマ(multipurpose theme)も販売されています。これらのテーマを販売するサイトで一番有名なのがEnvatoでしょう。そしてそこで一番人気があるのがAvadaテーマです。

Avadaテーマの良いところはそのユーザー数が多い(26万人:2016.11現在)ところです。利益に応じてそれだけ開発力があります。エコシステムがすでに築かれていて、サポートなどの機能も充実しています。バグに対する対応も早いですし、ヘルプやサポートフォーラムも完備しています。これらはとても重要です。日本語サポートなど中途半端な部分はありますが、最近では更新頻度が高いのでそれも仕方がない部分があります。基本的にはブロックを組み立てていくようにページが作成できるので、初心者でもすぐに慣れます。これはサイトの保守性を考えると大きなメリットです。たとえ社内で操作ガイドが引き継がれていなくても、直感的にページを修正できるからです。しかも多くのテーマで取り外しを制限されている場合が多い、コピーライト表記も自社用に修正できます。プラットフォームとして必要な機能はほぼ完備されています。ライセンス購入する場合にはPayPalを使えばカード番号を海外サイトに登録する必要も無いので安心です。

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