継続と試行錯誤の力

よく言われる「継続は力なり」、これはウェブサイトでもまったく同じです。サイトのオープンは、これから継続する改善のスタートに過ぎません。

 

 

 

世の中には作りっぱなしで放置されているウェブサイトがとても多くあります。これはなぜなのでしょう。もちろん情報源として最低限の情報を掲載している「看板」のような役割に特化しているサイトもあるでしょう。しかしそれらの多くのサイトは、作る前には何らかのより大きな期待があったはずです。ただ実際には、サイトをオープンした時点でその期待を超えることはまれです。それは「作ることに力をかけ過ぎた」ことが一因と言えます。

過去に自分が制作に関わったウェブサイトを思い出してみても、最初から「自動で働くサイト」を作れたことはまずありません。なぜなら、そこまで訪問者のことを想定して、その人にマッチしたサイトを作れる人など、私の経験では見たことがないからです。どんなウェブサイトでも、最初は訪問者を想定して作成します。新規にサイトを作るときに、訪問者を的確に把握できる方法はありません。ですからサイトオープン後の調整しながら訪問者の好む内容に近づけるという、試行錯誤はどうしても必要になります。

またサイトに最初にコンテンツを盛り込みすぎて、出来上がった段階でプロジェクトメンバーがほぼ燃え尽きてしまっている場合も散見されます。予算もほぼすべてつぎ込んでしまって完成したとしても、その後のサイト運用で放置していては、「自動で働くサイト」ができる可能性は限りなく低くなります。そう、時間と努力をつぎ込むべきなのは、サイトの運用と改善作業の繰り返しなのです。

最初の構築を軽くして、運用と保守に時間をかけてはいかがでしょうか。最初の構築には全予算の3割、残りの予算は全部運用につぎ込むことを想定してサイトを新規構築、またはリデザインしましょう。最初から完璧なものを作ろうとするのは悪い癖です。ウェブサイトは永遠のベータ版なのです。最初の想定からずれていたら、改修を繰り返せるウェブサイトの利点を活用しない手はありません。試行錯誤を繰り返しましょう。

どんな腕の良いシェフを雇った新レストランでも、メニューやレシピを最初に作ったままにしている店など、人気店になれるはずがないのです。来店者の好みを知り、日々最適化の試行錯誤を継続して、初めて繁盛店が生まれます。最初から繁盛店を生み出すような「魔法の方法」などあるはずもありません。それはウェブサイトでもまったく同じだと思います。

 

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