Pentax auto110で撮る卯月の風景:カメラは贈り物製造機
年齢を重ねるにつれて、誰かへの贈り物を考えることが少しずつ億劫になってきた。以前は相手の喜ぶ顔を想像するだけで楽しくなり、贈る品を探し回ったものだが、いつの間にか「今年は何を贈ればいいのだろうか」と迷う。そんなときに役立つのがカメラだ。Pentax auto110を持って卯月の風景を撮るだけで、その贈り物の悩みから少し解放される。
卯月の陽光が心地よい海岸を歩きながら、小さな一眼レフで撮った写真をフォトフレームに入れて贈ることを想像する。これがなかなか喜ばれることも多い。誰かのために選んだ風景は、その人だけに贈る特別な瞬間となり、世界にたった一つの贈り物になる。写真は手軽でありながら、その人に向けた思いが伝わる、唯一無二のギフトになり得る。もちろん被写体が本人のポートレートならさらに良い。
先日、ある写真家のYouTubeで知った話だが、彼の奥様は夫婦で旅行に行くたびに、その旅の写真を一冊の小さな写真集にまとめているそうだ。ページをめくるたびにその時の旅の記憶や感情が蘇り、二人の時間をさらに豊かなものにしてくれるのだろう。日々の暮らしそのものを作品に仕立てる素敵なライフスタイルだと思う。昨今の手軽なアルバム作成サービスを使うも良し、手作りも良い。
写真をカレンダーにしたり、フォトフレームに飾ったり、写真集に仕立てたりする習慣は、日常の生活にささやかな彩りを添えてくれる。カメラはそんな贈り物を気軽に作り出してくれる、小さな「贈り物製造機」だ。私もこの小さなカメラを通じて、誰かを喜ばせ、自分自身の日々を楽しめればと思う。次の月もまた、新たな風景を求めてシャッターを切り、人生に新しい彩を加えていければと思う。



