下記はあくまで個人的な評価ですので、参考程度とお考えください。
- フィルムサイズ:110フィルム
- レンズ:Tessar 23mm(35mm換算で約46mm相当)f/2.8
- シャッタースピード:電子自動プログラムシャッター、4秒から1/400秒までの範囲で無段階に制御
- 質量:185g(110フィルム別、電池含む)
- PX27相当品
- 発売日:1975
- アマゾンリンク:なし
【Rollei A110】ポケットフィルムカメラ(オールドフィルムカメラ)
最近は一時発売されなくなった110フィルムがLomographyから復活しているので、Rollei A110をヤフオクにて落札しました。この機種は1台目がすぐにフィルム送りができなくなってしまったので、ヤフオクでの落札2台目です。このタイプの110フィルムカメラは、国内メーカーでも数多く販売されていましたが、ここまで小さくてスタイリッシュなものはないと個人的には感じています。
Rollei A110は元々PX27という水銀電池が必要です。ですが現在では水銀電池は廃止されているので、代わりに当初は先人たちのサイトを参考にLR44を3個、LR43を1個を組み合わせて使っていました。下記のようにボタンを押してランプが付けば動作確認ができます。しかし使用していてなぜか安定しないため、V27PX ADAPTERを購入しました。
特徴
Rollei A110には自動露出機能が付いているため、ボタン電池が必要です。電池が無いとまったく写りません。そこで安定電源が必要なのでV27PX ADAPTERに安くて入手しやすいLR43を4つ入れて使っています。このアダプターは変換型の方で、6Vを5.6Vに電圧変換してくれます。オリジナルのPX27は5.6Vのためです。いまのところ安定してテストでもLEDが点灯しています。ただこれらの使用は自己責任でお願いします。本来の仕様ではSR43を4つで使用することになっています。
(追記:その後の調べで元々使われていたPX27という電池は、通常の電池と違って、出っ張りがマイナス(ー)側の構造になっているため、このようなアダプターを利用しないと、4つのボタン電池の組み合わせでは電池ホルダーから飛び出さず、接触不良で動作が安定しないのだろうということが分かりました。)
フラッシュもFLASHCUBESという4面の使い捨てのフラッシュを使うことができます。FLASHCUBESは今は販売されていませんが、ヤフオクやeBayなどでまだ入手可能です。電源いらずで単体で発光する仕組みになっています。FLASHCUBESは前回紹介したMAGICUBEとコネクターの形状が違うため、互換性はありません。
底に付いているストラップは、ネジで止まっているため、外すと三脚穴があります。ここで三脚に固定できます。
110フィルムの現像はフォトカノン戸越銀座店で行いました。フィルムは中古テスト用にヤフオクで落札したKODAK ULTRA 110の24枚撮りを使ったので、画質は参考になりません。フィルム代が¥660で現像代が¥640、フィルムデータ作成が¥770、フィルムの返送料が¥360で、110フィルムの郵送料はクリックポストで¥185です。合計では¥2,285でした。24枚撮りなので、1枚あたり¥95相当になります。インデックスのプリントとスタッフチョイスで何枚かサンプルプリントとインデックスプリントを送ってくれるのが、気が利いています。
以下はColor Tiger 110 ISO 200フィルムの撮影です。
追記2024.11.18:Rollei A110とRollei E110は中古で購入すると不具合が多い機種です。絞りが固着していたり、自動露出が動作しなかったり、フィルムの巻き上げがうまく動作しなかったり、シャッターが下りなかったりと色々です。私も手元に4台ありウチ3台は不良品です。使える1台もゾーンフォーカスが無限遠に固着しています。
数枚だけ撮影できたが、そのあとスライドしてもフイルムが巻き上げできなかった場合は、多分シャッターが正しく切れていないため、確認するとシャッターが開いたままになっていました。スライドを閉じると強制的に閉じますが、シャッターが切れていないため、次へ送れないということなのかも。今のところダークバッグ(暗室用)の中で、一度フィルムを取り出して再度入れるとフィルム送りができました。シャッターがらみの何かが原因の問題だとは思いますが、詳細は分からないので騙し騙し使ってみて経験値を蓄積しています。海外のサイトなどを見ても頻発している事象のようで、私も2台が同様な症状なので(幸い?)検証し易い環境です。
追記2024.11.19:フィルムを一度取り出して、かなりしっかり押し込んでセットし直してみました。そこから今のところ3枚はすべてシャッター後にフィルムが送れるようになりました。左側のギアとの噛み合わせが緩かったのかもしれません。最後まで正しく巻き取れるかどうかを検証中です。これがうまくいけば2台が復活できます。
追記2024.11.20:結局それでもたまたまだったようで、5回フィルムが送れた後に送れなくなりました。今度はしっかり入れ直しても、一度シャッターを押すごとに、フィルムを取り出して入れ直すを繰り返さないと、フィルムが最後まで送れませんでした。どうも症状が安定しません。ほぼ50年前の機種ですから、この小ささに力が加わることもあり、経年劣化のような気がしています。または試しに使っている110フィルムが有効期限が15年前に切れているものだから巻き取りにくいせいなのかもしれません。今度は最新のフィルムを使うなどして、もう少し検証を続けます。
追記2024.11.21:その後の調べでこの問題は、シャッターを切った際にフィルムのストッパーのレバーが正常に動作しないことが原因である場合があるとのことです。具体的には、シャッターを切った後にストッパーが引っ込まないため、フィルムが巻き上がらないという現象がここで報告されています。そのストッパーとはどこのことなのか分かりません。保守マニュアルでも入手できれば良いのですが。
追記2024.11.30:ギアのロック: 巻き取りギアがロックされていることが原因と考えらるそうです。ストッパーらしきものは見当たらないので、こちらの理由の方が合理性があるように思います。1台分解もしてみましたが、かなり複雑なため原因究明は難しそうです。