今回は前回に引き続いて、12年前のモバイル名機バイオP(Vaio P VGN-P90HS)というVistaマシンを復活させるために試したLinuxのベスト3をランキングしたいと思います。前回よりさらに使い勝手やインストールのし易さ、使えるアプリケーションの観点からのランキングです。まだライブUSBでしか試していないものもあるので、この後長期ロードテストを行います。試したテスト機の仕様は次の通りです。
プロセッサー | インテル Atom プロセッサー Z540 1.86 GHz |
メインメモリー | 2GB(DDR SDRAM) |
液晶表示 | 8型ウルトラワイド UWXGA (1600×768ドット) |
シリコンディスク(SSD) | 約64GB(Serial ATA) |
【第1位】Peppermint OS 10 Respin (32 bit)
Peppermint OS英語公式サイト
前回から順位を上げて1位としました。このディストリビューションはかなり特徴があります。ICEという独自の仕組みを持っていて32ビット版でもMicrosoft Officeのオンライン版がメニューから簡単に使えるのは大きなメリットです。OneNoteがすぐ使えるというのも個人的には嬉しい点です。
もちろんFirefoxにアドインを追加すれば、他のLinuxでも動作はすると思いますが、設定はこのPeppermint OSほど簡単では無いでしょう。インストール後すぐに日本語入力が使えます。また画面を閉じるとサスペンドになります。「ソフトウェア」からChromiumブラウザーも選択できます。Google Driveなども最初から考慮されているのが評価した点です。バイオPでもOfficeオンラインの起動まではかなり重めです。ちなみにバイオUではメモリーが足りないからか起動しませんでした。
【第2位】Q4OS 3.14 Trinity (32bit)
Q4OS英語公式サイト
速度としては一番速いと感じます。若干英語は残っていますが、流れに沿っていけば自然に日本語のインストールができます。インストール時にフォントサイズをスライドバーで変更するユーザーインターフェースは気が利いています。バイオUではできませんでしたが、バイオPでは画面を閉じるだけでサスペンドが問題無く動作するのも嬉しい対応です。
【第3位】Voyager 18.04 LTS (32 bit)
Voyager英語公式サイト
Voyager 11 Debian BullseyeがバイオPには結構重かったので別のバージョン(Voyager-18.04.2-i386.iso)を選択しました。Windowsではなく、Mac風のユーザーインターフェースがお好みでしたら、Voyagerが軽量です。フランス製で全体的におしゃれな雰囲気と、電池容量の表示も分かりやすくて好感が持てます。画面を閉じるとサスペンドが動作します。これから使い込んでみたいと思います。
インストール後のOSのアップデートも、Macのように分かりやすいユーザーインターフェースになっています。アプリケーションは「ソフトウェア」から簡単にインストールできます。Chromiumブラウザーも選択できました。選択できるアプリケーションはQ4OSより豊富なのが嬉しいです。インストールしてすぐに日本語入力が使えます。20.04へのOSのバージョンアップは2度行ってどちらも起動しなかったため、拒否設定にしました。
追記(2021.09.12):長期ロードテストの結果、順位を入れ替えました。ブラウザーなどのバージョンやインストールのし易さなどを検証しました。
(2021.10.13):メルカリで購入したバイオPがHDDだと思い込んでいたら、SSD搭載の機種だったので修正しました。どおりで音が静かなわけです。