Linuxのベクター系のドローイングアプリケーションで一番有名なのがInkscapeです。最初に結論から書くと、InkscapeではAIファイルを問題なく読み込めたことは一度もありませんでした。AIファイルを画像にする(ラスターデータ化)なら、Gimpに読み込んだ方が確実に読むことができました。Inkscape 0.92で試しているので、最新の1.1では違うのかもしれないので、あくまで0.92での結果です。
ただベクターデータとして読み込み編集したいのであれば、IllustratorからはSVGファイルとして出力して、Inkscapeでインポートした方が確実に読み込むことができます。この辺を試した経緯を記載します。
どこまで互換性があるのだろう。
インストールはとても簡単です。「ソフトウェア管理」(OSによっては「ソフトウェア」)から探して「インストール」をクリックすればインストールできます。インストールできたらメニューから「アプリケーション>グラフィックス>Inkscape」で起動できます。
最初に起動してAIファイルを読み込もうとしたところ下記のエラーで読み込めませんでした。
そこで元データのバージョンのせいかと思い各種データをIllustratorで作成してみました。
Inkscapeはバージョン9以降に対応しているとのことでしたが、どのバージョンで作成しても同じエラーで読み込めませんでした。そこでSVGファイルとして保存してInkscape側でインポートしてみると、日本語でも問題なくインポートできました。
結果としてAIファイルを画像データとして読み込みたい場合はGimpを使い、ベクターデータとして編集したいのであれば、AIファイルではなく、SVGファイルとしてIllustratorでは保存して、それをInkscapeでインポートする方が問題が少ないというのが私の結論です。