今回は64bit版での軽量Linuxのランキングを選んでみました。前回の32bit版も結構古すぎてインストールできないものが多かったのですが、今回も少しWindowsマシンの標準とは違うMacBookへのインストールなので苦労しました。インストール途中でエラーが出るものや、キーボードがNum Lockになるものなど、症状は様々でした。そんな中でもここに選んだ3つのディストリビューションは、エラー無くインストールができたものです。特選の観点は下記に示すような項目で選びました。
- 日本語環境が整っているか
- 有線・無線LANが問題無く接続できるか
- サポートが充実しているか
- サスペンドとレジュームが使えるか
- 使い勝手やUIが分かり易いか
などです。使用した14年前のマシンのスペックは以下の通りです。
MacBook 13インチ Late 2007の仕様
プロセッサー | インテル Core 2 Duo 2.2GHz(64bit) |
メインメモリー | 4GB(DDR2 SDRAM) |
液晶表示 | 13.3インチ WXGA(1280×800ドット) |
ハードディスク | 約160GB(SATAディスク) |
【第1位】Linux Mint 20.2 MATE Edition
Linux Mint公式英語サイト(https://linuxmint.com/)
インストールしてみると完成度の高さが感じられるディストリビューションです。接続と同時に無線LANも有線LANも問題無く使用できます。デフォルトのブラウザーがFirefoxなのが少し残念ですが、ChromeもGoogleのサイトから問題無く.debファイルをダウンロードしてインストールが実行できます。日本語入力も最初から使用できますし、アプリケーションの選択方法も豊富に用意されていて検索も秀逸なので、多くの場合困ることは無いでしょう。インストール時によけいな進捗メッセージが表示されないのも、完成度の高さを感じさせます。インストールしたファイル名はlinuxmint-20.2-mate-64bit.isoです。
【第2位】Q4OS 4.6 Gemini
Q4OS公式英語サイト(https://q4os.org/index.html)
こちらはインストール時にWifiなどが設定できるので、確実に接続できます。デフォルトのブラウザーも最新のChromeがインストールされているため好感が持てます。アプリケーションのアップデートもまとめて一括して行えるので簡単です。日本語入力は少し設定が必要になります。タッチパッドの設定が「入力中は無効化」がデフォルトでオンになっていたので、少し反応が悪く、修正するまで操作に苦労しました。Windowsにかなり似ているので、それ以外で困ることは少ないでしょう。インストールしたファイル名はq4os-4.6-x64.r1.isoです。
【第3位】antiX-21
AntiX公式英語サイト(https://antixlinux.com/)
こちらもインストール時にWifiの設定ができます。基本部分は日本語化されていますが、日本語入力環境は別途整える必要があります。この中では最軽量のディストリビューションで起動も速いです。デフォルトのブラウザーはFirefox ESRです。パッケージインストーラーからChromeもインストールできます。日本語環境は手作業で整える必要があるので、どちらかといえば初心者向けでは無く、カスタマイズが好きな方向けです。ただ速度や軽さについては申し分無いと思います。インストールしたファイル名はantiX-21_x64-full.isoです。