最初にLinuxをインストールするパソコンのスペック(仕様)を確認しておきます。目的は過去の愛着のあるMac OS XやWindows XP・Vista・7・8マシンも復活させることです。一見難しそうに見えますが、見慣れてしまえばCPUの呼び名や処理の違いやメモリーの大きさの違いだけです。

  • CPUの型番やメインメモリーの容量など
  • CPUの32ビット・64ビット版
  • CPUが32ビット版の場合のPAE対応・非対応
  • CPUが64ビット版の場合のインテル製・AMD製

これらの仕様によって、インストーラーが動かなかったり途中で止まったりしますので、事前の確認は重要です。

CPUの型番やメインメモリーの容量

たとえば筆者が手持ちのバイオUやバイオP、MacBookは以下の通りです。

Vaio PCG-U101/Pの仕様

プロセッサー超低電圧版 モバイル インテル Celeron プロセッサー 600A MHz(32bit)
メインメモリー512MB(DDR SDRAM)
液晶表示7.1型 XGA(1024×768ドット)
ハードディスク約30GB(Ultra ATA/100対応)

Vaio P VGN-P90HSの仕様

プロセッサーインテル Atom プロセッサー Z540 1.86 GHz(32bit)
メインメモリー2GB(DDR SDRAM)
液晶表示8型ウルトラワイド UWXGA (1600×768ドット)
ハードディスク約60GB(Ultra ATA)

MacBook 13インチ Late 2007の仕様

プロセッサー インテル Core 2 Duo 2.2GHz(64bit)
メインメモリー4GB(DDR2 SDRAM)
液晶表示13.3インチ WXGA(1280×800ドット)
ハードディスク約160GB(SATAディスク)

メインメモリーは256MB〜512MB、1GB以下、1GB以上でインストールできるLInuxが変わります。

CPU(プロセッサー)もインテル製かAMD製でまれにインストールできるLinuxが変わる場合もあります。またハードディスクの容量も軽量Linuxでは15GB程度で十分なものもありますし、フルインストールすると足りないLinuxもあります。

CPUの32ビット・64ビット版

Pentium/Celeron M、2004年以前のPentium 4は32ビット版です。Coreシリーズ以降、2005年の2月以降のPentium 4は64ビット版になります。分からない場合は試しにインストーラーを起動すれば、インストーラーがエラーで伝えてくれるものも多いです。またLive USBなどでコンソール画面が表示できるなら、以下のコマンドで確認できます。表示が32なら32bit、64なら64bitです。

getconf LONG_BIT

またプロセッサ自体の詳細を知りたい場合は下記のコマンドで確認できます。

lscpu

CPUが32ビット版の場合のPAE対応・非対応

PAEとはPhysical Address Extension(物理アドレス拡張)のことで、インテル社の4GiB(ギビバイト)以上のメモリ空間を扱うための技術です。上記の例ではバイオUは非対応でバイオPは対応しています。CPUごとに違うので分かりにくいですが、これもインストーラーで試せばエラーを出すのと、インテル製であればこちら(https://ark.intel.com/)で確認できます。

インストーラーで強制的にPAE非対応のCPUでも動作させるオプションがあります。ただ大抵の場合そのように強制的にインストールしても動作がもっさりしていたり、インストーラーが途中で止まったりと、あまり期待した結果が得られない場合が多いです。インストーラーがPAEのエラーで止まったら、あっさりと諦めたて次のディストリビューションを試した方が良いでしょう。

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