いつまで経ってもクライアントからのフィードバックが無い
などということもプロジェクトでは往々に起きがちです。これをすべてクライアントとの窓口となっている人の責任とするのは酷です。クライアント側も通常の業務が多忙なため、Webサイト関連の情報収集などに時間が割けないということもあります。振り返ってみて、たとえば自社のサイトの更新にどれだけ時間を割けているか考えてみると分かり易いかもしれません。大抵の場合は通常の仕事より優先順位が低くなってしまっているのではないでしょうか。
プロジェクトを進めるには、定期的なミーティングを1週間に一度か2週間に一度程度で行いながら、進捗を管理していくのが普通です。その際議事録を毎回取って、そこに次回までのタスクなどをまとめている場合も多いでしょう。しかし議事録は数ページになりますし、あまり一覧性が無いので個々の課題の進捗を把握するのには向きません。そんなとき必要になるのが、イシューリストです。
イシューリストを作っておくと、課題の状態が一覧でき、次のアクションが明確になります。また課題の取りこぼしを避けることにも有効です。イシューリストもプロジェクトによって必要な項目は変ると思いますが、たとえば次のような項目が必要です。
ID番号
記入日
対象
課題内容
記入者
依頼元
依頼先
期限
遅れ
ステータス
結論
備考
この一覧をExcelのファイルなどで管理してクライアントと共有します。一見面倒そうに見えますが、このようにして可視化することはとても重要です。できれば進捗ごとにシートを増やすなりして、過去のログも残すようにします。これによってどんな理由でスケジュールが遅れてきたかが双方で分かるようになりますし、スケジュールのプレッシャーもクライアントと共有できます。
あとで納期やコストでもめるようなことになっても、このログが残っていることで、認識の違いは最小になりますし、言った、言わないなどの不毛な議論も起きません。たったひと手間だけなのですが、効果は絶大です。プロジェクトの規模によっては、議事録無しでもイシューリストのみで進捗管理は充分できると私は思っていますし、実際に経験もしています。イシューリストも分かり易さと一覧性の観点から出来る限り1ページで収めることが大切です。