前回はPlop Boot ManagerでUSBブートできないバイオUのUSBメモリーからQ4OSをインストールしました。これができるのであれば、今までできていなかったライブUSBの起動ができるのでは?と思いつきました。この方法でバイオUに最適な最軽量Linuxは何なのかを探してみたいと思います。

ライブUSBはめっちゃ便利だなぁ。

とは言ってもLinuxの世界は詳しく無いので、「はじめてのLinux パーフェクトガイド(Ubuntu/Lubuntu/Puppy Linuxを詳解!)」を購入しました。この本は2年前の本ですが、Windowsマシンの10、8、7、Vista、XP向けに選んだLinuxがシステム要件込みで分類されていてます。スペックから考えて選んだのは下記の3つのLinuxです。

  • Precise 5.7.1 JP公式日本語版
  • XeniaPUP 7.5日本語化版
  • Xubuntu 18.04 LTS

それではここでは簡単に試した順に感想などを書いてみたいと思います。

Precise 5.7.1 JP公式日本語版

このムック本には専用のダウンロードサイトが案内されているので、そこからprecise-571JP.isoのファイルをダウンロードしてライブUSBにしました。最初の画像が起動した画面です。いきなりですが、多分これが今のところ最軽量Linuxで、とってもサクサク動作します。Q4OSと比較しても圧倒的です。有線ネットワークは自動認識ではありませんでしたが、簡単に接続できました。アプリも一通り揃っています。ただデフォルトのブラウザーがOperaで、表示できないSSLサイトが多そうだったので、これは他のものに変更したいと感じました。Wifiも私の環境からは現状は接続できませんでした。ただサクサク具合が魅力的なので、もう少しPuppy Linux周りは調べてみたいと思います。

XeniaPUP 7.5日本語化版

XeniaPUP 7.5日本語化版起動時の初期画面

これもムック本の専用サイトからxenial-7.5-simple-r1b.isoのファイルをダウンロードしてライブUSBにしました。見た目はPrecise 5.7.1 JP公式日本語版と変わりはありませんが、アイコンの統一感が無いバージョンという感じです。書籍にはロードテストの記事もあるので、様々な設定がしやすいと思います。起動後に「ワン、ワン」という音も出るので、サウンド周りは問題無いようです。デフォルトのブラウザーはFirefox派生のPale Moonというブラウザーで、これがかなり軽快でした。YouTubeもかろうじて再生できたのは、このブラウザーが初めてでした。SSLページも表示でき好印象です。

Xubuntu 18.04 LTS

Xubuntu 18.04.05 LTS起動時の初期画面

これは記事には紹介がありますが、専用サイトからはダウンロードできないのでxubuntu-18.04.5-desktop-i386.isoというファイルをネット上からダウンロードしてライブUSBにしました。1.4GBあるので、今までCD-ROMでは実現できなかったライブUSBのメリットが活かされます。日本語版は無いそうです。PAE非対応の機種なので、メニューからF6とESCキーを押して

--- forcepae -- forcepae

という強制的に起動するオプションを入れました。

割とシンプルな画面で好印象です。ただPuppy Linuxと比較すると、やはり速度的にはもっさり感は否めません。ブラウザーはメモリー不足か何故か起動しませんでした。RAMは仕様では512MB以上となっていますが、1GB推奨なのでバイオUには少し荷が重いのかもしれません。

今後も気になったディストリビューションを見つけたら適宜追加していきたいと思います。続きます。

追記(2021.09.01)

linuxBean 12.04.5

inuxBean 12.04.5インストール後起動時の初期画面

プロジェクトの日本語トップページからbean12045-160415.isoというファイルをダウンロードしてライブUSBにしました。日本語対応が最初からされているのと、wineも最初からインストールされているのに好感が持てます。CFカードの疑似SSDへのインストールも問題無くできました。アプリケーションも豊富に揃っているので、順番い試してみたいと思います。デフォルトのブラウザーはOperaです。

Linux Mint 19.3 Xfce 32-bit

Linux Mint 19.3 Xfce 32-bitインストール後起動時の初期画面

英語公式サイトからlinuxmint-19.3-xfce-32bit.isoというファイルをダウンロードしてライブUSBにしました。インストーラーがかなり洗練されています。メニューから「Start with PAE forced」を選択してインストールしました。CFカードの疑似SSDへのインストールも問題無くできました。中身のチェックはこれからです。かなりしっかりと作られている印象です。またサポートも充実しているようです。デフォルトのブラウザーはFirefoxですが、重そうですのでPale Moonに変更したいと思います。ただ少しバイオUには全体的に重い気がします。

追記(2021.09.02)

Peppermint OS 10 Respin (32 bit)

eppermint OS 10 Respin (32 bit)インストール後起動時の初期画面

英語公式サイトからPeppermint-10-20191210-i386.isoというファイルをダウンロードしてライブUSBにしました。CFカードの疑似SSDへのインストールも問題無くできました。メインメモリーは最低512MBとなっているので最適です。

PAE非対応の機種なので、メニューからTabキーを押して

--- forcepae -- forcepae

という強制的に起動するオプションを入れてインストールをしました。日本語さえ選択すれば、起動直後から何の設定もせずに日本語入力が使えるのは素晴らしいです。インストーラーも洗練されていて好感が持てます。かなり軽めなの使えそうな印象です。インストール直後の画面は極めてシンプルです。こちらもデフォルトのブラウザーはFirefoxです。ディスプレイを閉じるとハイバーネーションではなく、サスペンドに対応しています。バイオUではログアウトのメニューから電源がうまく切れないのが残念な点です。

追記(2021.09.03)

antiX Linux 19.4

antiX Linux 19.4インストール後起動時の初期画面

英語公式サイトからantiX-19.4_386-base.isoというファイルをダウンロードしてライブUSBにしました。CFカードの疑似SSDへのインストールも問題無くできました。メニューが表示されたらF2キーで言語を「日本語」に選択します。1点だけインストール中にCD-ROMへのアクセスがあるので、USBブートしたらCD-ROMの蓋を開けておくとインストールできました。これはかなり軽量でサクサク動作します。メモリーも最低が256MBとかなり理想的です。ブラウザーはSeaMonkeyでかろうじてYouTubeも動きました。音声もデフォルトインストールで問題無く出ます。最新版を入れましたが、今後も期待できるディストリビューションだと思います。

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