評価はあくまで個人的な体験からのものです。何かのデータが元になっているものではありませんので、参考程度とご理解ください。

スナップシューターとして有名なのはRICOHのGRシリーズですが、中古でもかなりの金額になっています。そこで今回は今まで¥20,000以下でアマゾンやメルカリなどで私が購入したオールドコンデジの中からベスト3を選んでいます。

スナップシューターとしてオールドコンデジを選択する場合、下記の項目を重視しています。

  • 壊れにくさ
  • 軽量コンパクト(胸ポケットに収まるサイズ)
  • スタイリッシュ

壊れにくさを重視するのは、軽くて小さいのでより落とす可能性が高いからです。また故障しても直せないためです。軽量コンパクトはやはり持ち歩いて手軽に撮影できることがスナップシュートし易さだと感じるからです。特に脇ポケットより胸ポケットに入る方が、サッと取り出し易いためです。スタイリッシュさは感覚的なものなので、好みの問題ですが、取り出したときにカッコいい方が自身の気分が上がることが重要な要素のひとつだと思っています。コンデジはフィルムコンパクトカメラに比べ、フィルムスペースなど制限が少ないので、形のバリエーションも豊富です。その分スタイリッシュな機種も多くなっているのが魅力です。

2024年オールドコンデジ ベスト3(スナップシューター編)

第1位:RICOH PX

選択理由

  • バランスの取れた機能とデザイン(屈曲式でもレンズが中心にある)
  • 光学5倍RICOHズームレンズ28~140mm(35mm換算値)F3.9~5.4 マクロ撮影 3cm~
  • 水深3mで60分まで耐えられる防水性能と防塵設計、1.5mの高さからの落下テストをクリアした頑丈な設計の耐衝撃仕様
  • 手振れしやすい夜景撮影時でも、感度を上げてノイズを低減する4画素加算技術により、夜景を美しく撮ることができる

RICOH PXは特に欠点の見当たらない、コンデジとしてはとてもバランスの取れた機種です。まずスナップシューターとして、156gというとても軽量でスリムな機種で胸ポケットに入れて持ち歩くには最適な形状です。動画録画のボタンが独立していることも、操作性を著しく向上します。液晶内のボタンにしか動画録画ボタンが無い機種は、押しにくさでストレスになることがあります。超解像技術を応用したSRデジタルズームで、ほとんど画質の劣化なく光学10倍相当280㎜の望遠撮影が可能です。また最大36倍 (1000mm相当)までのズームが可能なオートリサイズズーム搭載しています。起動時間1.4秒の高速起動を実現し、動く被写体でもピントの合った写真が撮れる「被写体追尾AF」を内蔵しています。これはその後のGRシリーズへも続く技術だと思います。

第2位:PENTAX Optio W80

選択理由

  • 防水5m、防塵、耐落下衝撃1m、耐低温-10℃のタフ性能
  • 光学5倍ペンタックスレンズ28~140mm(35mm換算値)F3.5~5.5マクロ撮影1cm〜
  • HD動画撮影時の手ぶれを自動的に補正する“Movie SR”機能
  • インターバル撮影機能でタイムラプス撮影が可能

PENTAX Optio W80は耐落下衝撃1mなので2位となりました。この機種も1位のRICOH PXと同様に、レンズが中央に配置された屈曲式のレンズで、レンズが飛び出すことなくズームが可能です。そのためコンパクトで胸ポケットにも収まりやすいデザインです。デジタルズームとの併用で解像度は落ちますが最大31.3倍相当までズーム撮影可能です。無限遠やパンフォーカス(PF)の選択があるのも便利でスナップシュート向きのデザインとなっています。

第3位:Panasonic Lumix DMC-FT25

第3位は選びきれず3機種あります。そのうちの1機種です。

選択理由

  • 光学4倍DC VARIO Zoom Lens 25~100mm(35mm換算値)F3.9~5.5 マクロ5cm
  • 防塵、防水7m、耐低温-10℃、耐衝撃1.5mに対応
  • 光学式手ブレ補正機構内蔵で手ブレしやすかった高倍率ズーム時や動画撮影時にも手ブレを抑えた撮影が可能
  • 設定した時間間隔で自動的に撮影する「インターバル撮影」(動画生成にも対応)

Panasonic Lumix DMC-FT25の特徴は水中撮影で活躍するアドバンス水中モードを新たに搭載し、オートのホワイトバランスだけでは再現しづらい見たままの色合いでの撮影が楽しめることや、動画でも手ぶれ補正が使える点です。雨天などでも気にせず静止画、動画の撮影ができます。またインターバル撮影に対応していることも他機種にはあまり無い機能です。

第3位:KODAK SLICE Model R502

第3位の2機種目です。

選択理由

  • 光学5倍Schneider-KREUZNACHレンズ35~175mm(35mm換算値)F4.8~5.2 マクロ撮影 10cm~
  • 背面全体が8.9cmの液晶タッチパネルで操作するため、屈曲式レンズと相まって故障しにくい設計
  • 内蔵アルバム機能があり、撮影した写真をカメラ内で整理することができる
  • プログラムモードで長時間露光が可能で2秒、10秒の選択がある

KODAK SLICE Model R502はKODAK社の画像エンジンの独特の色とシュナイダーのレンズの色という組み合わせを試せる、他に無いコンデジです。日本国内ではあまり紹介された記事が見当たらない機種です。特にブルー色は「シュナイダーブルー」と「コダックブルー」とCCDセンサーの相乗効果でとても綺麗だと思います。動画は一度タッチスクリーンで切り替えてから、物理ボタンで撮影する方式なのが少し使い勝手としては不便です。できれば単独の動画撮影ボタンが欲しかったと思います。

第3位:Nikon COOLPIX S1100pj

第3位の3機種目です。

選択理由

  • 光学4倍DC VARIO Zoom Lens 25~100mm(35mm換算値)F3.9~5.5 マクロ5cm
  • 防塵、防水7m、耐低温-10℃、耐衝撃1.5mに対応
  • 光学式手ブレ補正機構内蔵で手ブレしやすかった高倍率ズーム時や動画撮影時にも手ブレを抑えた撮影が可能
  • 設定した時間間隔で自動的に撮影する「インターバル撮影」(動画生成にも対応)

Nikon COOLPIX S1100pjの最大の特徴はプロジェクターが内蔵しているということです。3機種出ていたと思いますが、他社が追随しなかったことを考えると、典型的なユースケースが無かったのではないかと思います。旅先で撮った写真をスライドショーで見たり、説明書にはPowerPointでプレゼン資料を投影するなども提案されていますが、かなりレアケースのような気がします。むしろ絵描きが趣味の人が、キャンバスに投影して下書きにする方が便利なように思います。機能としては割としっかり投影されるので、何か新たな提案があったら良かったのにと、個人的にはとても残念な気がします。スパイグッズ感が男心をくすぐる機種です。スパイ映画で監視カメラの前に映像を投影して騙すテクニックがありますが、何かそういうような使い方ができると面白いのかもしれません。

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